皆さんこんにちは。
今回は2024年10月30日に発売されたばかりの最新モデル「QCY H3S」と、前作「QCY H3 Pro」を徹底比較していきます。
定価も近いこの2機種ですが、「Pro」という名前がついている方が性能上なのか、それとも最新作のほうが優れているのか。気になっている方も多いのではないでしょうか。
実際に両方を使い込んで、各項目ごとに詳しく比較してみました。早速見ていきましょう。

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スペック比較
まずは基本スペックから比較していきます。
| 項目 | H3S | H3 Pro |
|---|---|---|
| 価格 | 定価 7,280円 | 定価 7,990円 |
| ドライバー | 40mm+13mm デュアルダイナミック ドライバー | 40mm ダイナミックドライバー |
| Bluetooth | 6.0 | 5.4 |
| 対応コーデック | AAC/SBC/LDAC | AAC/SBC/LDAC |
| ノイズキャンセリング | 最大-56dB | 最大-50dB |
| 空間オーディオ | 〇 | 〇 |
| イヤホンジャック | × | 〇 |
| 再生時間 | 最大102時間 | 最大55時間 |
| その他 | アプリ対応 マルチポイント | アプリ対応 マルチポイント |
スペック表を見る限り、やはり最新作のH3Sが優位に立っているように見えますね。特に注目すべきはドライバー構成とノイズキャンセリング性能の違いです。
H3Sはデュアルドライバーを搭載しており、音質面での進化が期待できます。また、ANC(アクティブノイズキャンセリング)の性能も数値上は大幅に向上しているようです。
一方で、本体重量は少し増加しています。これはおそらくデュアルドライバー搭載の影響でしょう。とはいえ、実際に装着してみると気になるほどの差ではありませんでした。
デザイン比較

右がH3Pro。左がH3S。見た目の印象は両機種でかなり異なります。

H3 Proは全体的に丸みを帯びたフォルムで、優しく柔らかい印象を受けるデザインです。曲線を基調とした造形で、親しみやすさを感じさせます。
対してH3Sは、角張ったパーツや金属パーツを多用したクールでスタイリッシュなデザイン。よりモダンで洗練された印象を与えます。
これに関しては完全に好みの問題ですが、個人的にはH3Sのシャープなデザインのほうが好みですね。

もう一点気になったのがロゴの目立ち方です。H3 Proはロゴがやや大きく目立つ配置になっています。一方、H3Sはロゴが控えめで主張しすぎないデザイン。私はロゴが極力目立たないほうが好きなので、ここでもH3Sに軍配が上がります。
装着感・操作性
実際の使い心地を左右する重要なポイントです。

両機種とも右側に集中配置された物理ボタンで操作する方式を採用しています。物理ボタンは誤操作が少なく、個人的には好印象です。

ただし、H3 Proには大きな欠点があります。それはANCボタンの配置です。他のボタンからやや離れた位置にあるため、手探りでの操作がしにくいんですよね。音楽再生中にANCモードを切り替えたいとき、毎回ヘッドホンを外して確認する必要がありました。
対してH3Sは、すべてのボタンが近い場所にまとまっているため、直感的に操作できます。この差は日常使用において想像以上に大きいです。
装着感についても、H3Sのほうがやや優れていると感じました。側圧(頭を挟む力)はほぼ同等ですが、H3Sのほうがヘッドバンドの可動域が広い印象です。頭の大きさに関わらず、より多くの人にフィットするでしょう。
イヤーパッドの質感や密閉感は両機種とも良好で、長時間装着しても疲れにくい設計になっています。
ノイズキャンセリング性能
ここが最も難しい比較でした。
結論から言うと、どちらも非常に強力なANC性能を持っています。正直、普通に使う分には両方とも十分すぎるレベルです。
何度も何度も聞き比べて、耳を澄まして集中して違いを探してみたところ、個人的にはほんの僅かにH3 Proのほうが強力に感じました。
ただし、これは100段階評価で言えば80と79くらいの違いです。実用上はほとんど差を感じないレベルと言っていいでしょう。
どちらも電車内やカフェなどの環境音をしっかりカットしてくれますし、飛行機のエンジン音のような低音域のノイズにも効果的です。
スペック上はH3Sのほうが上回っているはずですが、実際の体感では互角。QCYのノイズキャンセリング技術の成熟度が伺えます。
音質比較
音質に関しては、かなり好みが分かれると思います。
H3 Proはフラット寄りのチューニングです。良く言えばシンプルでスマート、悪く言えばややのっぺりとした音質傾向。モニター的な正確さを重視した音作りと言えるでしょう。
対してH3Sは音に厚みと立体感があります。良く言えば奥行きと広がりのある音、悪く言えば少しごちゃごちゃしている印象を受けるかもしれません。
音域ごとに詳しく見ていきましょう。
低音域
H3Sの圧勝です。量感、迫力ともに明らかに優れています。ベースラインがしっかりと響き、EDMやヒップホップなど低音を重視するジャンルでは圧倒的に楽しい音です。
タイトさ(低音の締まり具合)については両機種とも良好で、ボワつきは感じません。H3 Proも決して悪くはないのですが、H3Sと比べると物足りなさを感じてしまいます。
中音域
ここはH3 Proのほうが好みです。伸びやかで解像度感があり、ボーカルがきれいに響きます。楽器の音色も自然で、クラシックやジャズなど中音域が主役になる楽曲では、H3 Proのほうが良いですね。
H3Sは豊かな低音域に押されて、中音域がやや埋もれがち。ボーカルの存在感がH3 Proと比べると一歩後ろに下がった印象を受けました。
高音域
H3Sがやや優勢です。伸びやかで立体感があり、シンバルやハイハットなどの繊細な音も心地よく響きます。音の分離感も良好です。
ただし、H3 Proも決してダメではありません。むしろ解像度感はH3 Proのほうがほんの少し上かなという印象です。細かい音の粒立ちがわかりやすく、分析的に音楽を聴きたい人にはH3 Proが向いています。
総合評価
聴いていて楽しい、ワクワクするのは間違いなくH3Sです。音楽を感覚的に楽しみたい人、迫力ある低音と立体的なサウンドステージが好みの人にはH3Sをおすすめします。
一方で、正確で解像度の高い音を求める人、音楽制作やミキシングの参考にしたい人、フラットな音質が好みの人にはH3 Proが適しているでしょう。
両方にそれぞれの良さがありますが、エンターテインメント性という観点では、H3Sに軍配が上がると感じました。
空間オーディオ
これは意外と明確な差を感じた項目です。
H3 Proは横方向と前方に音場が広がる感覚で、より自然な空間の広がりを体験できます。まるで目の前でライブ演奏を聴いているような臨場感があり、没入感が高いです。
対してH3Sは、やや頭頂部付近に音場が広がる印象。悪くはないのですが、H3 Proと比べると少し人工的な感じがします。
空間オーディオ機能を重視する人、映画鑑賞やライブ映像を楽しみたい人には、H3 Proのほうがおすすめです。
マイク性能
テレワークやオンライン通話での使用を考えている方には重要なポイントです。
詳細な録音サンプルは各製品の個別レビュー記事で確認していただきたいのですが、総合的にはH3Sの勝ちだと感じました。
素のマイク性能も良好ですし、何よりノイズリダクション機能が優秀です。周囲の環境音をしっかりカットして、クリアな音声を相手に届けてくれます。
H3 Proも実用レベルではありますが、比較するとH3Sのほうが一段階上という印象です。


総合評価とまとめ
さて、各項目の比較結果をまとめてみましょう。
- スペック: H3Sの勝ち
- デザイン: H3Sの勝ち(好み次第)
- 装着感・操作性: H3Sの勝ち
- ノイズキャンセリング: 引き分け
- 音質: H3Sの勝ち(好み次第)
- 空間オーディオ: H3 Proの勝ち
- マイク性能: H3Sの勝ち
項目別の勝敗で見ると、H3Sが総合的に優位という結果になりました。
ただし、これはあくまでも個人的な評価です。音質や空間オーディオの好みは人それぞれなので、必ずしもH3Sがすべての人にとってベストとは限りません。
こんな人にはH3Sがおすすめ
- 迫力ある低音と立体的な音質が好きな人
- 音楽を感覚的に楽しみたい人
- EDM、ヒップホップ、ロックなど低音重視のジャンルをよく聴く人
- 最新の機能を試してみたい人
- テレワークやオンライン通話での使用が多い人
- 洗練されたデザインを求める人
こんな人にはH3 Proがおすすめ
- フラットで正確な音質が好きな人
- クラシック、ジャズなど中音域が重要なジャンルをよく聴く人
- 空間オーディオ機能を重視する人
- 映画鑑賞やライブ映像を楽しみたい人
- 丸みを帯びた優しいデザインが好きな人
- 少しでも価格を抑えたい人(発売時期の関係で安くなっている可能性)
最終的な結論
総合的に見れば、最新モデルのH3Sのほうが進化していると言えます。特に音質の楽しさ、操作性の向上、マイク性能の改善は明確なアドバンテージです。
ただし、H3 Proも決して悪い製品ではありません。むしろ特定の用途(フラットな音質、空間オーディオ)では、H3 Proのほうが優れている面もあります。
「Pro」という名前に惑わされず、自分の使用目的や音の好みに合わせて選ぶのがベストです。
どちらを選んでも、この価格帯では非常に満足度の高いヘッドホンであることは間違いありません。QCYの技術力の高さを改めて実感できる、2つの優れた製品だと言えるでしょう。
皆さんの選択の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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